中国当局のチベット人弾圧に抗議する共同要請

チベット・アムド地方ンガバのチベット仏教寺院での中国当局の非人道的行為について、中国政府に即時停止と自制を働きかけてください

日本国
内閣総理大臣 菅 直人 様
外務大臣   松本 剛明 様

 2011年3月16日以降、チベット北東部のアムド地方ンガバ(中国名:四川省阿壩蔵族羌族自治州阿壩県)をはじめとするチベット人居住エリアで、中国当局の武力を伴った抑圧が厳しさを増し、反発する地元チベット人との間で緊張が高まっています。なかでもンガバのキルティ僧院では、武装警察と軍が僧院を封鎖し、約2500人の僧侶が飲み物も食べ物もないまま監禁状態に置かれて数週間が経っています。僧院内に突入しようとする武装警察と軍から僧侶を守ろうと、多数の地元住民が寺院前に座り込んで警察と対峙し、住民に負傷者が出たという情報も伝わるなど、事態は一刻の猶予もない局面に至っています。
 この状況に対し、米国政府副報道官が公式に懸念を表明したほか、人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW:本部ニューヨーク)も中国政府に自制を求める緊急談話を発表しています。ダライ・ラマ14世は事態を憂慮し平和的解決を強く求める声明を発表、インド北部ダラムサラのチベット議会は国連に状況の悪化を訴えました。
 私たちは、チベットのNGO5組織が発表した共同声明に賛同し、HRWの呼びかけが速やかに実現されるよう求めます。同時に、中国政府がこの非人道的行為をただちにやめ、人権を尊重した法治行政を実行するよう、国連人権条約に基づいた基本的人権尊重の精神に則り、日本政府から中国政府に強く働きかけることを求めます。

賛同団体(順不同)
Students for a Free Tibet Japan(スチューデント・フォー・フリー・チベット・ジャパン)
Tibetan Community Japan(TCJ:在日チベット人コミュニティー)
チベット問題を考える会
四方僧伽
チベコロ
ルンタ・プロジェクト
久留米チベット文化交流会
チベット文化研究会
チベット自由人権100人委員会