チベット民族蜂起から55年にあたりチベット問題の即時かつ根本的な解決を求めます
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中国共産党総書記 習近平殿
程永華 駐日大使殿

2014年3月9日
Student for a Free Tibet Japan
代表 Tsering Dorjee


チベット民族蜂起から55年にあたり
チベット問題の即時かつ根本的な解決を求めます

明日3月10日は、1959年にチベットの首都ラサで一般市民が中国共産党のふるまいに抗して立ち上がってから55年になると同時に、2008年にチベット全土で平和的抗議が広がって6年を迎える日です。これはそのまま、チベット人が苦難と失望のなかで過ごした年月でもあります。

中国の李克強首相は、先日始まった全国人民代表大会で「中国は統一された多民族国家であり、各民族は中華民族の平等な一員である」と述べました。しかし現実には、チベット人は平等な一員という扱いなど受けていません。今月1日にはチャムドで、その前日に逮捕状なしに連行された僧侶が拷問を受けて亡くなりました。昨年12月6日には、ナンチェンの地域住民から厚い信頼を受ける僧侶が突然拘束され、住民数百人の抗議も弾圧され、僧侶はいまも釈放されず健康が懸念されています。チベットでは、漢人が気ままに旅行、商売、移住する一方で、チベット人は許可証がなくてはバスにも乗れずホテルにも宿泊できない差別的扱いを受けています。大量の武装警察と軍隊が駐屯し、常に恐怖と不安のなかで暮らす生活のどこが「平等な一員」なのでしょうか?

徹底的な抑圧と監視のもと、2009年以降、自らに火を放ち、命をかけて自由を訴えたチベット人は132人にものぼります。すべてが1959年以前を知らない世代であり、中国共産党の現在の政策に問題があることは明白です。この異常事態と国際的な非難にもかかわらず、中国政府は逆に弾圧を強め、問題を解決から遠のかせています。

チベット人は中華民族などではありません。民族の尊厳を踏みにじられた「平等」などありえません。チベット人が求めているのは、自らの土地チベットで、チベット人として平和に生活することです。乱開発による生態系破壊をやめて自然環境を守り、固有の言語と宗教と文化を重んじることです。

SFT Japan(スチューデンツ・フォー・フリー・チベット・ジャパン)は、中国共産党政府に対し、現在のチベットで行われている誤った政策を速やかに転換し、チベット人が求める自由を尊重し、ダライ・ラマ14世の無条件のチベット帰還を認めることを求めます。程永華駐日本大使におかれては、以上の国際的世論を、中央幹部に対し正確に伝達するよう求めます。