世界人権デー2017

世界人権デーにあたり チベットにおける人権と自由の保障ならびに人権弾圧の即時停止を求める声明

2017年12月10日

 きょうは、世界のすべての人とすべての国が共通の基準として、自由と人権を等しく尊重されることを定めた世界人権宣言の採択から69年となる「世界人権デー」です。この重要な日に、私たちは、チベットで現在も続く深刻な人権弾圧に深い憂慮を表明し、不当に拘束されているチベット人作家やブロガーの速やかな解放を訴えます。

 今年7月、中国内に住む中国人で初めてノーベル平和賞を受賞した作家、劉暁波氏が、自由を奪われ十分な医療を受けられないまま、事実上の獄中死を遂げました。私たちは劉暁波氏の死去を深く悲しみ、強い怒りを表明すると同時に、チベットの若い作家やブロガーら表現者が、言論活動したということを理由に相次いで拘束され、チベットの人権状況が悪化していることを強く憂慮します。

 「ショクジャン」のペンネームで知られる31歳の男性作家=本名ドゥクロ=は2015年3月、法的根拠も示されずに身柄拘束され、1年にわたる長期勾留ののち、昨年2月に正式な裁判がないまま懲役3年が言い渡されたと伝わりました。ショクジャンが何をしたというのでしょう? 社会に関心を持ち、雑誌にコラムを発表し、本を出版した――それだけです。「考え、ものを言った」ことで身の安全が脅かされる社会などあってはなりません。しかし、現実はその逆です。米国のメディアのインタビューに応じ母語教育の重要性をコメントしただけの30歳の男性タシ・ワンチュクさんは懲役15年、小学校の女性教師ラモキャプさんは2008年に身柄拘束されて10年以上消息不明……、枚挙にいとまがありません。極限状態での非暴力抵抗といえる焼身抗議の悲劇も途絶えず、カム地方カンゼ(四川省甘孜州)で11月26日、63歳の僧侶が亡くなりました。

 私たちは、チベットに言論の自由、表現の自由がなく、意見を述べただけの人々が不当に投獄される状況を作り出している中国当局を強く弾劾します。

 チベットにとって世界人権デーは、ダライ・ラマ法王14世が1989年にノーベル平和賞を受賞した祝福のメモリアルデーでもあります。1日もはやくチベット問題が解決され、チベットの人権状況が改善され、チベットを含む世界中のチベット人が祝賀行事だけを催せるようになるべきです。

 きょうここで、私たちは声を上げ、中国政府に対し、チベットでの人権弾圧を即刻停止するよう求めます。チベットで続く中国の弾圧政策に、国際社会が強い懸念と関心を持ち続けていることを知らせます。

スチューデンツ・フォー・フリー・チベット・ジャパン代表  ツェリン・ドルジェ